不妊は男女両方の原因が考えられる

不妊と一口に言っても、男性型の不妊と女性型の不妊の両方が考えられます。
全国統計をみてみると、女性の不妊が全体の41%であるのに対し、男性の不妊は24%、両方に原因があるケースは24%となっており、その他不明な場合とつづきます。どちらかというと、男女それぞれ不妊のリスクはあるものの、特に女性が不妊となる割合も馬鹿にできないことがわかりますね。
これには、女性と比べて男性が単独で不妊外来に赴き、発覚するケースというのは少ないため、女性の割合が高くなっていることもひとつの要因といえるかもしれません。

不妊治療と卵子

卵子不妊治療において、近年増加しているのが高齢出産に伴う不妊です。晩婚化が進んでいることにより、子を成す目的での生殖機会が後倒しとなり、卵子が加齢によりその機能が衰えてしまうことが考えられます。
これを打破する可能性があるのが、幹細胞をつかった不妊治療です。役割の決まっていない幹細胞を卵子に応用することにより、高齢であっても新鮮で健康な状態の卵子をつくることができれば、すでに高齢で機能が低下してしまっていたとしても、十分に子どもをつくることが可能となります。具体的には、卵子の場合、卵原幹細胞と呼ばれる卵子になる前の元となる細胞があることがわかってきました。
もし、この性質をもつ幹細胞が本当に実用化された場合、人間は歳や母体の持つトラブルに関係なく卵子を生成することが可能となり、多くの不妊症は解決するといわれています。




幹細胞の実用化

幹細胞の実用化はいまのところまだ開始していません。特に新しく人間の生命を作り出す部位に関連することもあり、非常に倫理観や法規制などの周りの準備も必要となってくるものであるといえます。
また、他の女性の子宮を借りて出産する代理母制度が日本ではまだ認められておらず、もっぱら自分の子宮を使用する必要があるなど、日本独自の状況も関係してきます。幹細胞の実用化は、実際には動物実験まで進んでおり、また特定の組織を選択的につくり出す研究もまだ完全とはいえない状態です(2016年8月現在)。
いずれにせよ、正しい情報を正しく理解し収集していくことは間違いなく有力な武器となるものですから、アンテナをはり、自分自身でも正しく理解していくことが大切です。

まとめ

これまで不妊で悩んでいたカップルにおいては、こうした先進治療が一刻も早く実用化されることは、まさに願いであるともいえます。それだけに、誤った情報におどらされず、しっかりと現状を見据えていく必要がありますね。